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新型出生前診断(NIPT)に行ってきました

血液を採取するだけで精度の高い検査ができるなら、受けてみようかなと言うやや軽めの気持ちで新型出生前診断NIPTを受けてきました。

検査を受けた日で妊娠12週と6日でした。

2013年4月に開始された新型出生前診断NIPTについては、当時ニュースや新聞でも何度か取り上げられていて、県内で受けた人数、その結果陽性だった人数などを興味深くみていたのである程度の情報を得ていましたし、自分の妊娠を期にネットで詳しく調べていたので、十分に知識がある状態でカウンセリングに望みました。

新型出生前診断(NIPT)を受けようと思った理由

新型出生前診断(NIPT)を受けようと思った理由は、年齢が38歳と高齢なので心配だったこと、前回の妊娠で流産しているということ、病院側のカウンセリングが検査に前向きだったこと、払える範囲の金額だったと言うのが大きな理由ですが、今改めて考えてみると陽性だったときどうするかと言うことに関しての話し合いが不十分だった気がします。

38歳での高齢出産は心配なことがたくさんある

やはり一番大きな理由は出産時の年齢です。

38歳の女性が出産するのときの確率でいくとダウン症1/162、18トリソミーが1/1500、13トリソミーが1/2400です。

この確率を高いと取るのかどうかは受け止め方次第だとカウンセリングを受けましたが、35歳だとダウン症1/338、18トリソミーが1/3600、13トリソミーが1/5300ですので、35歳のときと比べて確率は倍以上高くなっています。

NIPTは35歳を境に検査対象となっていると言う理由から考えても、38歳ではさらに倍以上高くなっているわけですから検査せずにはいられませんでした。

カウンセリングを受けた大学病院の先生が前向きだった

実は第一子の出産の際にも出生前診断を受けようかと思い、夫婦で近くの大学病院のカウンセリングを受けたことがあります。

4年前の当時は新型出生前診断(NIPT)が無かったので母体血清マーカーを受けるかどうかのカウンセリングだったのですが、母体血清マーカーの精度が低いと言う理由から羊水検査を直接受ける方向で話を進めていました。

ですが、そのときのカウンセラー2人が羊水検査は0.3%の確率で流産のリスクがあること、34歳で染色体疾患のある赤ちゃんが生まれてくる確率が低いと言う理由で、出生前診断に対してあまり前向きではなく、やめたほうがいいのではないかと言う感じでした。

それに対し今回のカウンセリングではそのような後ろ向きな雰囲気はまったくなく、前向きな話しかでませんでした。

年齢が38歳と高齢だったことと、新型出生前診断(NIPT)のダウン症に対する陰性の精度が高いと言うことが前提ではありますが、4年前のような受けるかどうか中心のカウンセリングではなく、染色体疾患の原因や受けた後の結果をみてどう考えるかと言うとても前向きなカウンセリングだったので、その場で検査することを決めました。

NIPTの結果が陽性でも羊水検査は無料だったから

もう1つの理由は、新型出生前診断(NIPT)の結果が仮に陽性だった場合、その後に羊水検査を受けてもその検査料は無料だと知ったと言うのも大きかったです。

カウンセリングを受ける前は、NIPTで20万円かかり、羊水検査を受けた場合さらに10万円かかると勘違いしていたのですが、NIPTを受けるとその後の確定診断は無料になります。

NIPTで陽性とでたときの精度はダウン症で90%とあまり高くないので、確定診断である羊水検査を受けなければいけないのですが、そこでさらに10万円かかるとなると残り10%の偽陽性の確率を確かめずに中絶する方がいるかもしれません。

これは医療機関によって違うのかもしれませんが、そのようなことにならないようNIPT後の確定診断は無料になっているようです。

これも検査を決断した1つの理由です。

運よく予約でき、検査は2日で終了

ほとんどの医療機関がかかりつけの医師による電話やFAXでしか予約を受け付けてくれないのと、実施している医療機関が少ないので非常に予約の取りにくい検査です。

自分で予約できる医療機関は少なかったですが調べて自分で予約しました

新型出生前診断(NIPT)を受けることができる医療機関は2016年7月現在で全国で60施設です。

まだまだ検査ができる施設が少ないので、ほとんどの医療機関はかかりつけの産婦人科の医師に電話やFAXで予約をしてもらわなければなりません。

かかりつけの医師によっても考えが様々で、私のかかりつけの医師はNIPTで分かることが3つの染色体疾患しかないと言う理由から、NIPTをあまりすすめたくないと言う感じでした。

中には、ダウン症、18トリソミー、13トリソミーの疑いがある妊婦さんの検査しか受けつけていない医療機関もあるぐらいで、現在の予約のハードルは非常に高いです。

そんな中、ネットで検索して調べてみたところ、少しではありますが自分で予約ができる医療機関があることを知り自分で予約してみることに。

自分で予約する場合は電話予約かネット予約のどちらかになるのですが、予想通りなかなか予約はできずキャンセル待ちを待つか、抽選に当たるしかないという状況でした。

仮に自分で予約が取れたとしても、検査前に赤ちゃんの様子をかかりつけの産婦人科医にみてもらい書類にしたり紹介状を書いてもらったりしなければなりません。

ちなみに私が電話で予約した横浜の医療機関は週末までに連絡が来なければハズレと言うシステムで、キャンセル待ちを予約した東京の医療機関はネットで予約をしたのですが、10日後に病院から電話がかかってきて○月○日までに電話が来なければキャンセル待ちは無いと思ってくださいという感じでした。

私は運よく検査を受けることができましたが、どちらも不確定すぎですし、気長に電話を待つ感じです。

NIPTを受けることができるのは妊娠10週~18週ごろですからキャンセル待ちができる期間も限られてしまいますので、現状ではかかりつけの産婦人科医に相談して予約できそうな医療機関を紹介してもらうほうが確実かなあと言う印象を受けました。

検査日数は2日で終了

検査に関しては検査すると決まれば、20mlの血液を採取するだけなので数十分で終わるのですが、検査前と検査後のカウンセリングが義務付けられているので、最低でも2日間かかります。

私の場合、初回のカウンセリング後すぐに採血し、2週間後に結果を確認しに出向くだけでしたので2日で済みましたが、夫婦で来なかった場合や、その場で決断できない場合は一度持ち帰ってどうするか考えると言うことをしなければならないため、3日かかる場合もあります。

金額について

検査費用は2日間で240,840円と高額でした。

1日目の支払い画像
2日間の検査費用合計
内訳
初診料 2,000円
再診料 1,000円
カウンセリング30分X2 10,000円
NIPT検査 210,000円
消費税 17,840円
合計  240,840円

金額が高い理由は自由診療扱いで保険がきかないからなのですが、臨床研究段階ではしかたないかなあと思います。

今後安くなっていく可能性もありますが、現状ではどこの医療機関でもこのぐらいかかると思います。

また、カウンセリングも30分5,000円程度かかりますので、時間によっては数万円上乗せになります。

ただし、前述したように、陽性と出た場合の羊水検査(確定診断)は無料です。

検査結果

私の検査結果は陰性でした。

ほっとしました。

ダウン症は99.9%の確立で問題ないということなので、ひとまず安心しています。

新型出生前診断NIPTを受けてみた感想

正直金額は高いと思っていたのですが、それで安心が買えるのであれば、そのぐらいかかっても良いと思っていたので結果が陰性だっと言うこともあり受けてよかったです。

ただし、冒頭でも書いたように、これが仮に陽性だったとしたら母体に負担のかかる羊水検査を受けていただろうし、流産の可能性も0%ではありません。

さらにその羊水検査の結果でも陽性と出た場合は確定になりますので、そのときどうしていたかなど想像もできません。

私たち夫婦もそうですが、赤ちゃんが正常な状態である可能性の方が高いと言う可能性の中で新型出生前診断(NIPT)を受けるわけです。

まさか自分たちの子が・・・と言う気持ちがあるはずなので、陽性だっとときに、その後どうするかを検査前にしっかりと夫婦で話し合っておくことが最も重要だと感じました。

ダウン症、18トリソミー、13トリソミーの3つの染色体異常を出産前に知ると言うことは、出産までの間苦悩することにつながるということを、しっかりと理解した上で検査を受けないと、さらなる不安を生み出すことにもなりかねません。

ここは夫婦の考え方次第ですが、倫理的な問題があることを分かった上で申し上げさせたいただきますと、染色体異常が見つかった場合は中絶すると言う強い意思が固まっていないのであれば、検査を受けるべきではないのでは無いかというのが私の総括です。

新型出生前診断(母体血胎児染色体検査NIPT)

新型出生前診断(母体血胎児染色体検査NIPT)は2013年4月に開始された新しい出生前診断で、妊婦さんの血液中を浮遊しているDNAの断片を分析し赤ちゃんの染色体異常を調べる検査で、スクリーニング検査としては非常に高い精度で結果が出る検査として注目されています。

NIPTは正式名称の英名の頭文字です。

母体血胎児染色体検査(新型出生前診断NIPT)はどんな検査か?

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母体血胎児染色体検査(新型出生前診断NIPT)は、妊婦さんから採取した血液から胎盤の細胞の一部分を分析し赤ちゃんの染色体異常を調べる検査で、ダウン症候群(21トリソミー)、18トリソミー、13トリソミーの3種類の染色体疾患かどうかを検査します。

採取する血液はたったの20mlなので、妊婦さんへの負担が少ないのが特徴で、陰性と出た場合の的中率は99.9%です。

100%ではありませんが、従来の採血による母体血清マーカー検査と比べて精度が高いので非常に注目されている検査です。

ただし、陽性と出た場合的中率は90%弱の的中率となり10%は外れていると言うことになります。

その場合10%程度の擬陽性が含まれていますので、更に詳しく調べるために確定検査である羊水検査で再検査を行います。

つまり、精度が高いと言っても100%ではないので、あくまでも母体血清マーカー検査と同じスクリーニング検査(振り分け検査)だと言うことです。

また、2016年7月現在では新型出生前診断は臨床研究の一環と言うスタイルをとっているので、妊娠を継続した場合には赤ちゃんの様子を報告することを要請されます。

注意点

新出生前診断はNIPTでわかることと分からないこと

新出生前診断を受けても全ての先天異常が分かるというわけではありません。

この検査はダウン症候群(21トリソミー)、18トリソミー、13トリソミー3種類の染色体疾患であるかの可能性を調べる検査です。

ここを勘違いしている方もいると思うのですが、NIPTではこの3種類の染色体疾患の可能性しか分かりません。

また、染色体疾患はダウン症候群(21トリソミー)、18トリソミー、13トリソミーの頻度が高くこの3つで70%を占めているのですが、その他にも性別に関係する染色体異常が13%、その他の染色体異常が17%あります。

海外では13%ある性別に関係する染色体の異常もNIPTの対象になっているのですが、精神発達とか命にかかわる病気にはあまり関係のないものなので、日本では性別に関係する染色体の異常は対象外となっています。

残りの17%は、部分的に多いとか少ないとか、くっついてる場所が違うとかそういう異常があるのですが、これは羊水検査でしか分かりませんので、NIPTでは分かりません。

検査できる施設は限られている

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新出生前診断はNIPTコンソーシアムが実施する「母体血中cell-free DNAを用いた無侵襲的出生前遺伝学的検査の臨床研究」という臨床研究の1つとして行われているため、大学病院など限られた病院でしか実施されていません。

検査としては採血するだけなので本当はどの病院でもできるのですが、しっかりと時間をとって検査に関する説明をしなかったり、十分なカウンセリングをせずに検査を行う医療機関出てきてしまう可能性があります。

その結果、妊婦さんが検査のことをよく調べず理解しないまま検査を受けることになってしまいます。

また、検査内容や結果を正しく伝えられない医療機関や、陽性の場合に行う羊水検査などの確定検査ができない療機関も出てきてしまう可能性を考え、それを避けるために施設が決められています。

そのため非常に予約の取りにくい検査でもあります。

新出生前診断(NIPT)を実施している施設はこちらのぺージで分かります。

 ⇒ NIPTコンソーシアム:臨床研究施設

臨床実験に参加可能な妊婦さんの条件

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この新出生前診断(NIPT)は妊婦ならだれでも臨床研究に参加(検査)できるわけではなく、以下のいずれかにあたり、なおかつ臨床研究に同意しなければなりません。

  • 分娩予定日が35歳以上
  • ダウン症候群、18トリソミー、13トリソミーを有するお子さんを妊娠、または出産した経験がある
  • 赤ちゃんがダウン症候群、18トリソミー、13トリソミーをもつ可能性を指摘されている

お腹の赤ちゃんを超音波検査などで検査した結果、染色体疾患の疑いがある場合はやはり診断しておいたほうが良いということなのだと思いますが、以前に妊娠や出産の経験がある人も検査対象になっています。

年齢に関しては、例えば35歳の女性が出産のときの確率でいくとダウン症1/338、18トリソミーが1/3600、13トリソミーが1/5300です。

この確率を高いと取るのかどうかは人によって受け止め方が色々ありますが、25歳のときと比べて、30歳のときと比べてどうかというと確率は年々高くなっていきます。

35歳を境にこの確率が高くなっているので、35歳からを検査対象としいているとのことです。

検査結果はどのように出るの?

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検査結果は「陰性」「陽性」「判定保留」の3種類で出てきます。

陰性・・・異常なし

陰性と出た場合のダウン症候群の的中率は99.9%です。

ですので、陰性とでたときには99.9%なのでひとまず安心と言うことでいいのですが、対象となる染色体疾患によって若干的中立が変化するのと、0.1%の確率で偽陰性と出ることもあるので陰性が確定したわけではありません。

陽性・・・異常が疑わしい

陽性と出た場合的中率は妊婦さんの年齢や週数によっても若干違いますがダウン症の場合90%弱の的中率です。

残りの10%は外れていると言うことになりますので、陰性とでたときには99.9%なのでひとまず検査は終了と言うことでいいのですが、陽性と出たときには10%程度の擬陽性が含まれていますので、そのあと羊水検査の確定検査に進んでいただくということになります。

しかも、これはダウン症候群の的中率ですので、18トリソミーと13トリソミーだとまた確率が変わってきます。

18トリソミーだともっと低くなって40%、13トリソミーだと10%なってしまいます。

ですので、NIPTはこれぐらい陽性的中率と言うのが低い検査だと認識しておく必要があります。

確定検査ではなくてスクリーング検査だと言うのはこういう理由からです。

判定保留・・・0.9%の割合で出る

0.9%の割合で判定保留と言う結果が出ることもあります。

これは母体血中にある赤ちゃん由来のDNAが少ないことが原因だと考えられています。

赤ちゃん由来のDNAは妊娠経過とともに増加するので、再検査を行うことも可能なようです。

検査前にはこのあたりのことも詳しく確認しておいたほうが言いでしょう。

検査費用と検査を受けることができる時期は?

新型出生前診断NIPTは妊娠10~18週頃に検査を受けることができ、検査費用は20万円前後です。

金額は医療機関によって違いますが、検査前後のカウンセリングが義務付けられているので、カウンセリング代もプラスされます。

参考までに私が受けた東京の大学病院での金額をシェアしておきます

kingaku内訳
初診料 2,000円
再診料 1,000円
カウンセリング30分X2 10,000円
NIPT検査 210,000円
消費税 17,840円
合計  240,840円

初回のカウンセリング後にすぐ検査をしているので、2週間後に結果を聞きに行った日とあわせて合計2日間の金額です。

初回にカウンセリングを受けて、一度持ち帰って検討する場合は3日かかるので、さらにここに再診料とカウンセリング代がかかります。

また、私たちは以前別の大学病院でカウンセリングを受けているので、両日ともに30分のカウンセリングで済んでいますが、このカウンセリング時間が長引くと30分ごとに5,000円ずつ金額が増えていきます。

結果が陽性で羊水検査に進むときの金額は?

仮に結果が陽性だった場合、確定診断である羊水検査にすすみます。

その際に、羊水検査費がさらにかかるのか心配かと思いますが、私たちが受けた大学病院はその場合は無料で羊水検査を受けることができると言っていました。

これは各病院によって違う可能性もありますので、あらかじめ確認しておきましょう。

高齢になるほど染色体異常が起こる確率が高くなる原因と妊婦さんの血液だけで赤ちゃんのDNAが検査できる理由

なぜ年齢が上がると染色体異常の割合が多くなるの?

トリソミーの赤ちゃんが生まれる原因は大きく分けて3つあります。

1つは精子が原因で起こる場合、もう1つは卵子が原因で起こる場合、そして精子も卵子も問題ないのに受精後早い段階で変化が起こってトリソミーになる場合があります。

その中でも卵子が原因で起こる場合が確率としては最も高いと考えられています。

精子はいつも新しく作られているので新しい細胞が受精に使われるのに対し、卵子は自分が生まれる前お母さんの中にいるときにもう作られ終わっているので自分の年齢よりも1年ぐらい古い時期に作られた細胞が元になって妊娠します。

もともと卵子の元になる細胞も、精子の元になる細胞も46本の染色体を持っていて、精子や卵子になる際に半分の23本になります。

そのとき新しい精子は23本ずつ均等に分かれやすいのですが、古くなった卵子の元になる細胞は22と24本など均等に分かれないようなエラーが起こりやすくなっています。

たまたま24本の卵子が23本の精子と受精すると1本多いということになってトリソミーが起こる原因になります。

そういう意味で年齢によってリスクが高くなってくると言うことです。

なぜ妊婦さんの血液を調べると赤ちゃんの染色体異常が分かるの?

赤ちゃんと胎盤は元々1つの受精卵が分裂していくなかで別れます。

もともと1個の細胞からスタートしているので、胎盤の染色体は赤ちゃんの染色体と同じはずと言うことを前提に考えると、妊娠中の母親の血液中にはわずかながら赤ちゃんのDNAが存在することになります。

それをサンプルにして赤ちゃんの染色体を見ます。

小さなDNAの断片をさらに細かくみてみると、塩基配列と言うアルファベットの並びでできていて、これが番号のそれぞれによって決まっています。

機械がこれを読むと染色体の何番の染色体の断片なのかと言うことを知ることができるので、そのDNAの断片の量的な割合をみて変化を検出します。

断片の量の構成割合というのは健康な方であれは常に一定なので、妊婦さんの血液を調べることで正常と比べてどうなのか、もし標準とずれるところがあれば、それは胎盤の染色体の本数が違うということが分かるわけです。

まとめ

血液を20ml採取するだけで検査可能なので母体への負担が低い

金額は保険がきかないので20万円前後と高額

妊娠10~18週頃に検査可能なので早い時期から検査できる

陰性の場合の的中率はダウン症で99.9%と従来の母体血清マーカー検査より高い

スクリーニング検査なので陽性の場合羊水検査などの確定診断が必要

検査できる施設は少ないので予約は取りにくい

検査できる施設はNIPTコンソーシアムで分かる

出生前診断の種類、時期、費用、注意点など

妊婦さんの年齢の上昇とともに染色体疾患の発症率が上がるため、高齢出産の場合出生前診断を受けるかどうか悩んでいるご夫婦は多いと思います。

35歳ぐらいからその確率が急に上がっていくので35歳を超えた妊婦さんは特に不安になりますよね。

私たち夫婦は新型の出生前診断を受けてきましたので、その際に得た知識をここでシェアさせていただきます。

出生前診断は必ず病院で十分なカウンセリングを受けますが、その際事前に十分な知識を持っていないとなかなか決断することができません。

ですので、病院に行く前にしっかりと出生前診断の知識をつけておきましょう。

出生前診断を受ける前に知っておきたいこと

先天性疾患と染色体疾患

そもそも生まれてくる赤ちゃんの100人のうち3人~5人は先天性疾患をもって生まれてきます。

先天性疾患はお腹の赤ちゃんになんらかの障害があったり奇形だったりする病気です。

それが遺伝的なことに関係しない場合が多くを占めているのですが、そのうちの1/4(25%)程度が染色体疾患です。

これらの確率は出産年齢の上昇とともに上がっていきます。

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染色体疾患の中でダウン症候群(21トリソミー)、18トリソミー、13トリソミーの頻度が高くこの3つで70%を占めています。

染色体について

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私たちの体は染色体46本で作られていて、そのうち2本が性別に関係するもので、残りの44本がそれ以外のものとなっています。

44本の染色体には1番から22番まで番号の名前がついていて、それぞれが2本ずつあって正常になっています。

もともと1番から21番の染色体は1本少なくても1本多くても生まれてくることはできないんですね、ただ例外的に生まれてくることができる場合があって、それが3つのトリソミーです。

トリソミーと言うのが2本あるはずのものが1本多い3本あると言うことをさす言葉で、13番が3本あると13トリソミー、18番が3本あると18トリソミー、21番が3本あるとダウン症候群(21トリソミー)をさします。

流産や死産をする機会もずいぶんあるんですけど、生まれてくる可能性のあるのがこの3つの番号のトリソミーのみです。

18トリソミーと13トリソミーはダウン症候群に比べると、かなり重症な病気なので、流産や死産が多く生まれてくる割合が少なく、生まれてきたとしても、数時間や数日でなくなるお子さんがほとんどで、平均的な日数でいくと2週間ぐらいと言われています。

ダウン症は重症度が相当個人差がある病気ですが、社会生活をほとんど問題なくおくれる方から、特別な養育を必要としたり早くになくなったりする方もらっしゃるので、この3つの疾患の中ではダウン症候群と言う名前が世間一般に広く知れ渡っていると言えます。

出産年齢と染色体異常の関係

下記は厚生労働省のサイトで公開されているデータです。

年齢 ダウン症 何らかの染色体異常
20 1/1667 1/526
22 1/1429 1/500
24 1/1250 1/476
26 1/1176 1/476
28 1/1053 1/435
30 1/952 1/384
32 1/769 1/323
34 1/500 1/238
36 1/294 1/156
38 1/175 1/102
40 1/106 1/66
42 1/64 1/42
44 1/38 1/26
46 1/23 1/16
48 1/14 1/10

 
sen
出典:母の年齢と子どもの染色体異常のリスク | 厚生労働省

グラフで見ると40歳ぐらいから急激に上がっているのが分かると思うのですが、数字で見ると35歳からかなり確率が上がっています。

これは医師に確認すると38歳の1/102の確率が高いと言うのではなく、第一子を産んだ34歳のときと比べて高くなっていると言う考え方をしてください。数字でも見るとデータ的にはグラフが急に上がりますが、この確率と言うのも考え方次第です。

と言われます。

ただ、175人に1人という確率でなんらかの染色体異常があるというのが現実です。

※データは研究している機関や団体によって変わります。

出生前診断の種類

出生前診断の種類 検査の目的 特徴
体に負担がない 超音波検査 形態異常 赤ちゃんの奇形を確認
染色体疾患の可能性 ・非確定な診断
・偽陽性率が高い
・結果は確率で表示
母体血清マーカー検査 染色体疾患の可能性 ・非確定な診断
・偽陽性率が高い
・結果は確率で表示
母体血胎児染色体検査
(新型出生前診断[NIPT])
染色体疾患の可能性 ・非確定な診断
・偽陽性率が低い
・結果が陽性・陰性で分かる
・13,18,21トリソミー限定
体に負担がある 羊水染色体検査
絨毛染色体検査
染色体診断
遺伝子診断
・確定診断
・流産のリスクを伴う

超音波検査(胎児超音波スクリーニング検査)

一般的な超音波検査では、赤ちゃんの先天性異常などを詳細に観察していない場合がほとんどですので、超音波診断装置(エコー)で先天性異常などを確認したい場合は、胎児の先天性異常を見つける手段のひとつとして胎児超音波スクリーニング検査を受ける必要があります。

検査時期は妊娠初期の11週ごろ~13週ごろに行う初期検査と、妊娠中期の20週ごろ~28週ごろまでに行う中期検査があり、赤ちゃんの成長とともに確認できることが変わるのでそれぞれ検査で分かる異常などが異なります。

初期では主にダウン症候群などの染色体疾患の可能性を確認し、中期の胎児超音波スクリーニング検査では胎児の形態的変化(奇形)などを確認します。

検査費用は2~5万円前後で医療機関によって異なります。

赤ちゃんの向きや胎盤の位置などに左右されることがある検査ですので、非確定な検査になります。

胎児超音波スクリーニング検査の実際|国立生育医療センター周産期診療部

母体血清マーカー検査

母体血清マーカー検査には、妊婦さんの血液中の3類の成分(α-フェトプロテイン:AFP、絨毛性ゴナドトロピン:hCG、エストリオール:uE3)を測定するトリプルマーカーテスト、4種類の成分(α-フェトプロテイン:AFP、絨毛性ゴナドトロピン:hCG、エストリオール:uE3、インヒビンA)を測定するクアトロテストがあります。

ダウン症候群(21トリソミー)、18トリソミー、開放性神経管欠損症の3つの病気が検査対象となっており、検査推奨時期は、妊娠15週から18週頃までです。

検査料は2~3万円前後で、結果が出るまでに1週間かかります。

スクリーニング検査であると同時に確率で示された検査結果になるので確定診断ではありません。

そのため、正確な情報を得るためには確定診断(羊水検査) が必要になります。

母体血胎児染色体検査(新型出生前診断NIPT)

新型出生前診断(NIPT)は2013年4月に開始された新しい出生前診断で、妊婦さんから20mlの血液を採取し血液中を浮遊しているDNAの断片を分析することで、ダウン症候群(21トリソミー)、18トリソミー、13トリソミーの染色体疾患が検査対象となっています。

従来の母体血清マーカー検査と比べて非常に精度が高く、母体から採取した血液で胎児の染色体異常を調べることができるので、羊水検査などに伴う流産のリスクも無いのが特徴です。

検査も従来の検査より早い妊娠10週前後からできる。

あくまでもスクリーニング検査ですので確定ではなく可能性を見る検査ですが、陰性の場合の的中率は99.9%ですが、陽性の場合は妊婦の年齢や週数によっても若干違うものの90%弱の的中率なので、正確な情報を得るために確定診断(羊水検査) が必要です。

ただし、名目上は臨床研究と言うことになっているので、日本医学会に認定された病院でしか行われておらず、検査前後の遺伝カウンセリングの実施を必須条件としています。

現状では非常に予約が取りにくい検査でもあります。

現在のところ、新出生前診断は保険の適用されない自由診療ですので、20万円前後の費用がかかります。検査を受けられる時期は、妊娠10週目から18週目までで、結果が出るまでに2週間かかります。

また、この臨床研究に参加するには下記のいずれかにあたり臨床研究に同意しなければなりません。

分娩予定日が35歳以上

ダウン症候群、18トリソミー、13トリソミーを有するお子さんを妊娠、または出産した経験がある

赤ちゃんがダウン症候群、18トリソミー、13トリソミーをもつ可能性を指摘されている

羊水染色体検査

羊水検査は、赤ちゃんを包んでいる羊水を抜いてきて染色体検査を行います。

羊水の中には赤ちゃんからはがれた細胞が丸ごと浮かんでいるので、それと丸ごと分析することができ確定検査としては信頼度が高い検査と言えます。

ただし、羊水を採取する際に針を刺すので、それがきっかけで(流体)破水が0.3%。300人に一人の割合で起こってくると言うリスクもあります。

羊水検査は、妊娠15~18週に行うことができ、ダウン症候群(21トリソミー)、18トリソミー、13トリソミー、ターナー症候群、クラインフェルター症候群、開放性神経管奇形などが分かります。

検査費用は10~15万円前後かかり、結果が出るまでに4週間かかります。

絨毛(じゅうもう)染色体検査

絨毛(じゅうもう)染色体検査は、妊婦さんのお腹から絨毛(胎盤の細胞)を採取して染色体や遺伝子の検査を行います。

羊水検査同様確定診断検査と位置づけられており、確定検査としては信頼度が高い検査と言えますが、1%の確率で「胎盤限局モザイク」という染色体正常と異常が混在した状態で結果が出ることがあり、赤ちゃんに異常がなくても異常と報告されてしまいます。その場合羊水検査や時期をずらした再検査を行うことになります。

絨毛は赤ちゃんがいる空間の外で採取できるので、赤ちゃんがいる空間まで針を刺す羊水検査と比べると、羊膜に穴があくことがないと言う利点がありますが、羊水検査と比べて妊娠のより早い時期から検査可能なので、流産の率は羊水検査よりも高い約1%程度あります。

※妊娠週数が早いほど、流産する確率が高い。

検査は10~15週ごろに検査を受けることができ、結果が出るまでに2週間かかります。

検査費用は10~20万円前後です。

出生前診断を受けると決めた場合

出生前診断を受けた結果が陰性であれば、100%では無いものの安心感が得られますので不安を取り除くことができます。

また、治療可能な異常が見つかった場合には、早期治療をすることもできます。

これらを考えると、検査をするデメリットはあまり無いと感じるのですが、金銭的なリスクと、流産のリスクをしっかりと夫婦で議論しなければなりません。

流産は確率の問題ですが、少ないながら羊水検査では0.3%(300人に一人の割合)で起こっていますので、無視できません。

問題にもなっている

新型出生前診断NIPTの精度が上がったことにより、利用する妊婦は増え、異常が判明した場合96%の方が中絶を選ぶと言うことがニュースになりました。

ダウン症は社会生活がほぼ問題なくおくれる人がいるのに、出生前検査の対象になると言うところが倫理的に問われています。

親が生まれてくる赤ちゃんの命を奪ってもいいのか、子供を作ったからにはそういうリスクも受け入れるべきだなど、様々な議論があり、今後さらに議論が大きくなっていくと思います。

中絶を決めた両親は心にダメージを負うことになり、生むことを決めた両親の現実は甘く無いでしょう。

ダウン症は個人差が大きい病気なので、生まれてきてくれても悲しい目に会うかもしれません。

どちらが良い・悪いなど誰にも決められませんが、出生前に赤ちゃんの状態を知ると言うことは、命の選択と言う心の問題に発展する可能性があることを知っておかなければなりません。

どうするかは夫婦でよく話し合い、カウンセリングを受けてから決めるのが良いと思います

出生前診断を受けるかどうかは、結果が陽性だったときにどうするかと言うことをメインに夫婦で話し合うことになると思いますが、正確な情報を得るために、大学病院でカウンセリングを受けることをお勧めします。

新型出生前診断(NIPT)は検査前後の遺伝カウンセリングの実施を必須条件としているので、強制的にカウンセリングを受けることになると思いますが、それ以外の検査を受ける場合も必ずカウンセリングを受けることをお勧めしておきます。

私たち夫婦は第一子のとき(出産時34歳)は、この新型出生前診断(NIPT)が無かったので、出生前診断を受けるかどうかを大学病院のカウンセリングを受けて決めました。

結果は診断を受けないと言う決断をしたのですが、全く勉強せずにカウンセリングをうけたので、カウンセリング後に考え方が180度変わったことを覚えています。